◎後見
=精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況に在る者。
→成年被後見人の行為は常に取り消しうる。ただし、日用品の購入その他日常生活
に関する行為は取消得ない。
・身分行為:意思能力が回復している間になされていれば有効(取消不可)。
・保護者:後見人(夫婦の一方が禁治産宣告を受けたときは、他の一方を当然に後見
人とする旧840条の廃止。)
・保護者の権限:代理権・追認権・取消権。
・成年後見人が成年被後見人の居住する土地・建物について処分行為(売却・賃貸・
賃貸借の解除・抵当権の設定)を行うには、家裁の許可を要する。→保佐人に準用。
☆後見・保佐・補助を開始する審判を重ねてすることは出来ない。
∴すでに後見開始の審判が出されている成年被後見人について保佐又は補助を開始す
る審判を行うには、後見開始の審判を取り消さなければならない。
◎保佐
=精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分なる者。
・12T列挙事由←本妻死後保険+監督人の請求で増やせる。
@元本の領収又はその利用: ∴果実は単独で受領できる
A借財・保証:時効完成後の債務の承諾も取り消しうる
B不動産又は重要な動産に関する権利の得喪
C贈与・和解・仲裁契約
D相続の承認・放棄(限定承認も含む)
E新・改・増築、大修繕(の注文主になること): ∴請け負うのは可
F短期賃貸借を超える賃貸借(10,5,3,6)
G訴訟行為
H贈与・遺贈の拒絶、負担付贈与・遺贈の受諾
☆日用品の購入・日常生活に関する行為は取消不可。
☆時効中断の効力を生ずる承認(156)。cf.未成年・被後見人はこの承認も取消可。
相手方の提起した訴えについて訴訟行為をすること、は単独でできる。
・被補佐人でもなれるもの
@代理人(∴不在者の財産管理人、法人の理事、組合の業務執行者)
A婚姻届出証人(成年であれば可)
・保護者:保佐人
・保護者の権限:同意権・追認権・取消権。請求があれば、代理権も認めうる。
☆浪費者準禁治産者制度は廃止。そこで浪費を原因とする準禁治産者およびその保佐人
については、旧法がそのまま適用される。
◎補助
・種類
@「特定の法律行為」について補助人に同意権を付与。
→これらの行為を被補助者が単独でなせば、補助人・被補助人は取り消しうる。
補助人には、追認権もある。
なお、補助人が不当に同意を拒むのであれば、家裁に許可を求めうる。
A「特定の法律行為」について補助人に代理権を付与。
→被補助人の行為能力に制限なし。
B @+A(同意権の対象となる行為と代理権の対象となる行為がずれてもよい)。
・「特定の法律行為」とは、12Tに定めた行為の一部に限る。
・補助開始の審判の取消は、一部でも一方でもなし得る。但し、同意権と代理権の双方
の全体を取り消す場合は、補助開始の審判を取り消す必要がある。
・事理弁識能力が「著しく不十分」という保佐の要件を満たす場合、補助開始の審判を
なしえない。
まとめ
・代理権を有する者については、監督人を付しうる(あくまで任意的に)。
・登記時効証明書の交付請求権者:本人、成年後見人、保佐人、補助人、監督人。
・保護者・監督人は、複数でも、法人でも可。複数いる場合は、誰に対して意思表示し
ても良い。
・開始の審判、その取消の請求権者は、本人死後保険+監督人。
・本人以外の者から請求された場合は、本人の同意を要する。
・本人保護のため、保護者が同意しないときは、家裁に対して、「同意に代わる許可」
を求めうる。