◎代理制度の本質
(1)代理権本質説：本人側の事情を重視。∴１０１Uが原則。
任意・法定代理を区別的に説明。
本人の私的自治の拡充。
本人行為説につながりやすい。
顕名は相手方保護の要件に過ぎない。
批判：法定代理の説明がつかない。代理と使者の区別がつかない。
(2)顕名本質説：代理人側の事情を重視。∴１０１Tが原則。
任意・法定代理を統一的に説明。
本人の私的自治の例外。
代理人行為説。
代理権は本人保護の要件に過ぎない。
(1)本人行為説＝行為者は本人。代理人は単なる機関。他人効の根拠は代理権。
批判：法定代理の説明がつかない。
(2)代理人行為説＝行為者は代理人。その効果だけが本人に帰属。
他人効の根拠は顕名。
批判：私的自治に整合しない。
(3)共同行為説＝本人と代理人が共同して法律行為。他人効の根拠は代理権。
批判：法律行為の意思を分割できるのか。
(4)統一要件説＝本人行為説＋共同行為説。他人効の根拠は代理権。